リズム理論:リズムを網羅的に練習しリズム感を鍛える

さて、前回、前々回ではリズムとはそもそも何であるか、を考えたり、それを特定の音価(サブディヴィジョン)を用いて色んなリズムが表される事を解説しました。
リズム理論第一回:リズムとはそもそも何か
リズム理論第二回:リズムを理論的に解析する

そして最後に言及した世のロックポップスは16分音符をイーブンノートに指定した一括りの限定された数の音列で示せる!ということを示唆しました。

さて今回はこの一括りのリズムパターンのことをリズムモジュールと命名し、一番汎用的なサブディヴィジョン16分で4つの音符からなるリズムモジュールの列挙と、僕なり習得する方法を解説していきたいと思います。
ちなみに何度か紹介しているのはこちらの本です。
中古で投げ売られているので原典が気になる方は是非購入を。


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リズムの法則 (Keyboard magazine Music Theory Series)

遂に実践編です。

リズムモジュールの数の話

さて軽く数学の話をします。リズムモジュールは音価の概念をとっぱらっているので、n個のボックスに音を入れるか、入れないかの2つの状態をn個並べた物となります。

よって2^nでもとまります。

よって4つの音符からなるリズムモジュールは16パターン存在します。
今回は様々な理由から16分の音符4つからなるリズムモジュールを研究し、実践材料にしていきたいと思います。

16分系リズムモジュール一覧


こちらの16パターンをとりあえず列挙してみます。
浄書した物がこちらになります。ご自由にお使いください。


サブディヴィジョンを意識したリズムモジュールの小節、そして通常の書き方(音価を想定した)の連続した練習ノートです。もうちょっと見やすく今度改訂しますね。

で、この16パターンのリズムを1つずつ全て、色んなテンポで、完璧に習得しましょう。

さすれば大抵の曲はいちころです。

ただ説明も無くやれって言われてもどのような意味があるのか、特に僕のBlogを読んでいる読者さんは気になる方が多いかと思いますので、このリズムモジュールを用いた考え方がいかに現実に即し、リズム習得への近道になるのか、引用を基に解説します。

多く見えて必要最小限であること

まずモジュラーアプローチは、莫大な数のパターンを少ない数のモジュールに集約している。
例えば7音からなる導入フレーズであれば。

最初のパターンと、最後から3番目のパターンの組み合わせで表現できます。

リズムとは何かで何度も言った通り、楽曲の底流に流れているイーブンノート(つまり小節の4カウント)は強く意識しながら演奏出来ているならば、容易に意識したタイミングに練習によって慣れ親しんだリズムを演奏するのは可能かと思います

最小限のパターンでかつ、同じパターンの繰り返しが無い。つまり重複や無駄が無い。
言葉の通り。16個のパターンに重複はありませんよね。
圧倒的な数とも思えるランダムなパターンを簡潔にまとめるために概念的側面からアシストする。
ここの部分ですが、勿論実際に演奏する上でこのリズム練習が役に立つというのは分かって頂けたかと思いますが、リズム把握という面でも大きなアドバンテージを得られます。

結局リズムと言うのは、音符が並べば並ぶほど多様なリズムが生成されます。そこをギタリストならば、一般的なコードストロークだったりドラマーなら8ビートの基本パターンであったりでふわっと習得していく訳ですが、このようにサブディビジョンによって限界まで細かくリズムを解析した上で、リズムの根幹であるイーブンのタイミングでリズムモジュールを切り替えて把握して行くという手法によって大抵のリズムを容易に把握し、そして新しいリズムの生成に踏み出す事が出来るのでは無いでしょうか。

すごく難しいと思ってしまうようなパターンや、ただ技術的にミスしてしまうアプローチを繰り返している段階では無意識に避けてしまいがちなパターンでさえ、練習せざるを得ないようにできてある。

特に右の段の下から二番目。これ普通に避けてしまいがちですよね。死ぬほどバンド曲だとキメで出てくるのにね笑

最小限だからどうしても避けてしまうリズムもささっと攻略してしまおうという配慮(押し付け)ですね。たったの16個に絞られているからこそですね。

認知のプロセスの話(飛ばしても良し)

これは、音感の話にも通ずるのですが。あるおとC音のメロディがなった時に、今このコードが鳴っていてうーんCかな?って推測するよりも即座にドの音って分かるとプロセスが明らかに省略されているのが分かりますよね?

絶対音感が何故音楽で有利かと言うと、音の高さを言語野で処理出来る事何ですよね。だから鍵盤でCの音を鳴らしているとド~ってピアノが語り掛けてくるように感じます。認知のプロセスを一つ省略出来ている訳です。

音程で例えるならば、トニックがCの時にm6と言われて即座にGシャープだと分かるかとりあえず5度の音をイメージしてから半音上げるか、で思考プロセスは倍になる訳で、手に取るように楽曲の構造を把握する為には認識までのプロセスを最小限に留める必要があると思います。

何故16分なのか

何故16分で分割した物を使うのか、と思われる方も多いかと思いますが。そこに対していくつか理由を述べたいと思います。まず同じ等分上に居る4分、8分、32分になぜしないのかという説明ですが…4分と8分に関しては16分のパターンを組み合わせればカバー出来るからです。

そして32分系にしない理由は…32分自体をリズム的にストイックに把握しなければならない場面が非常に少なく…装飾音符として扱われる事が非常に多いのでむしろ32分8つのフレーズがあったら8分二つのリズムフィール的に使われる事が多いな、と。
であれば16分のモジュールで演習するのが得策だと感じました。

練習量は少なければ少ないほど良いです

練習のポイント

  1.なるべく簡単な方法で練習する。

これはギターなら開放6弦のブリッジミュートだったり、口でタッタカ唱えたり、あとはこの手の練習パッドですね。ドラムスティックとセットで4000円もしませんし、多少ストローク自体も練習する必要がありますが、純粋にリズムにアプローチしやすいかと思います。

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何々の曲の中で習得する、とか考えては駄目です。人間二個以上の事を意識しながら何かを習得する事は非常に難易度が高いです。勿論一通り習得した後に実際に曲のフレーズを分解して感覚と譜面のすり合わせを行う事は大事です。

  2.びっくりするぐらいゆっくり練習する

過去の記事でも紹介した通り、何があってもミスをしないようなテンポで体に馴染んでくる事が大事です。先ほども述べたように、技術的にミスをしてしまうといった理由で習得出来ていないリズムを、人によってはそのリズムがどのような物なのかが認識出来ていない状態で行う訳ですから。とりあえずはBPM60なんていかがでしょうか。

BPM60なんて楽勝だべ、って人はBPMを徐々に落としていく方向でBPM12ぐらいまでいけると達人の域に近づいてくるのでは無いでしょうか。無意識なモタり、ハシりを近くするためにはBPM20以下は是非挑戦して欲しい領域であります。

勿論16分を刻めるメトロノームを使ってね

  3.完璧になるまで仕上げる

何を当たり前の事を、と言われるかもしれませんがここが一番大事です。何せ、ここのリズムを完全に習得する、ゴールではありませんから。ここから、グルーヴを極めるなり、メトリックモジュレーションやポリリズムといったリズム技法なりを自在に使う為には、イーブンのカウントを意識しながら基本の16リズムを演奏出来る、という事が出来るようになっておく事は結構大事な事なのです。少なくとも僕はこれを一旦頭に叩き込んでから、ポリリズムなフレーズを組むスピードが段違いに上がりました。是非みなさん練習しましょう。

まとめ

なんとか理論編第一弾リズムとは、の一旦の着地点までやって参りました。本当に基本的ん事を改めて理解すること、そして分かるように解説する事は非常に難しいですね。おそらく今後一番リライトされる記事なのでは無いでしょうか。歌をやっている方など、そこまで複雑な技法を必要とされない方は恐らく今までの三記事で基礎の部分は解説出来たのでは無いでしょうか。

如何せん参考にした諸々の文献も、すごくふわっとした(僕の理解が足りないからかもしれませんが)表現が多く苦戦する部分も多く何度も投げかけました笑

基本の16分系のリズムを練習しながら、たまには改訂されて無いかなーと覗いてくださいね笑

今後は先ほども触れました通り、ポリリズムであったり変拍子の組み上げ方、メトリックモジュレーションなどの高度なリズム技法に触れたり、スウィングのフィールだったり、3連、5連のリズムなどの置き去りにした部分を追々触れていければなと思います。
復習が必要な方はこちらからどうぞ!
リズム理論第一回:リズムとはそもそも何か
リズム理論第二回:リズムを理論的に解析する

それでは今後も当ブログをよろしくお願いします。

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