報告:First EP"Duality"リリースしました

リズム理論:音楽におけるリズムとは何か

リズムが大事…リズム感のあるプレイを…リズム遊びを元にしたフレージングを…。

西洋音楽をやっていると様々なタイミングでリズムという言葉にぶつかりますね。

例えばこんな曲

この曲のリズムとかをスラっと頭に譜面化とか出来たらいいよなぁとか。(流石にやり過ぎだけどさ)あとそもそもドラマーがフィルやキメのリズムをサラッと五線譜に書けたりしているのを見るとリズムの把握能力って人によって様々なレベルで把握されている物だと思うんですよね。



うーーん。グルーヴィ!

ということで今回はリズムについて色んな場面での活用、強化方法を考える前にそもそもリズムとはどういった物なのかという事を簡単にまとめておきたいと思います。



リズムとは時間を等分に刻む継続的なパルスである

今回リズムについて色んなことを考えるにあたり、何冊かの本を参考にしました。その一冊がこちら


数学者であり、ドラマーであるミッキーアーンショウが書いている本です。もう絶版なんで中身ガンガン書いて良いでしょ笑。

というのは冗談ですが、リズムに関する根本的な理論、解説って非常に少ないんですよね。結局買い漁ったと言えど三冊程度しか手元にありません。

さてこの本を読み解いていくと、リズムの基の基となるものは時間を等分に刻むパルスである、そしてそれが継続された物であると言います。

具体的な例でいうとどの拍にもアクセントをつけていない状態のメトロノームです。別にこれはメトロノームじゃなくてもよくて、同じ感覚で鳴るハイハットだったり。4つ打ちのバスドラだったり、そう言った物でイメージすると分かりやすいかと思います。

この基をイーブンと名付けます

さて、イーブンをまず一つ何かでくくって反復(つまり現状では1の反復でしかないので)してみましょう。この時3つや4つ、任意の数で分けてそれを繰り返し感じます。これが小節化であり、拍子の誕生であるわけです。

多分人類は気づいたのでしょうね、ズンチャッチャー、ズンチャッチャーって繰り返しの中で踊ると楽しいって事に。これがいつしかワルツと呼ばれる3拍子のリズムになる訳です。

そして各小節のイーブンパルスを数えてみましょう。1,2,3,1,2,3…イーブンパルスが反復して小節を形成していく姿を強調して知覚していく。そういう事によって三拍子だったり四拍子という物をより強く知覚出来る訳ですね。

先に言うとこのイーブンパルスっていうのは、m/n拍子のn分音符に当たります。つまり4/4なら4分音符の羅列がイーブンパルスで、それを全て1,2,3,4、1,2,3,4と数字を振ることでm拍(4拍子)である事が分かると。そういう事です。演奏の時は全部カウントすると面倒なので、最初だけをカウントしたり、1と3だけであったり2と4だけを踏んだりします。三拍子とか四拍子ならなんとなく把握出来るデショ?

イーブンを分割する

ここまでは良いとして、普段みなさんが聴いてる音楽っていうのはカウント上にだけ音符がある物ばかりではありませんよね。もっと細かい。さてそれはどう生まれるかというとこのイーブンを分割する事で生まれます。本文を引用すると
リズムの様々な形は、基本パルスを更に分割することで出来上がる 
一般に基本パルスのn倍の速さの組み合わせで成り立つ
ここで4分、8分の言葉の意味が分かる訳ですが、イーブンが何らかの4分の1の間隔で流れているとすると、8分は同じ何らかの8分の1です。つまり4分の1の2分の1の間隔、そして2倍の速さで流れるという事は容易に分かるでしょう。


プレイヤーとして注目すべき要素

そうここまで腑分けする事で我々が注目しなければならない物、それはイーブンパルスを強く、正確に感じながら演奏、分析をしなければいけないということです。なぜなら全てのリズムはイーブンの分割で生まれているからです。分割元がぐちゃぐちゃだと分割した音符もさらにぐちゃぐちゃになってしまいます。

多くのミュージシャンが演奏中に足でイーブンをタップする事の重要性を語っています。
例えば2014年Young Guitar動画でのAndy timons先生



死ぬほど足でタップしていますね。足でタップする事の何が大事かというと、普段から歩くという行動の中で時間を最も刻んでいる体のパーツだからです。フットタップのやり方に関しては諸説あります。歩いているのと同様にかかと着地でやるべきだ、とか。むしろかかとを固定するべきで足先でやるべきだ、とか。僕はかかと着地でやっていますね。

さて、さらに強く意識する為には体でムーブするのが大事ですね。例えば


まずドラマーはそもそもハイハットをフットで踏んでるんですよねぇ…。それはさておき、めっちゃ足でムーブしてる人顎でリズムとっている人、様々ですねぇ。金管楽器はどうしてもマイクの関係上暴れられないんで仕方ないですが、そもそもアタックがふわっとくる楽器なのでリズムの正確さ、ピーキーさっていうのはあまり求められないということもあるかもしれませんが(それでも凄くタイトなブラスって沢山存在しますが)。

イーブンを強く意識する為に足や、体全体で強く意識する

このことの大事さ、分かって頂けたでしょうか。それでは次回からはこのイーブンを数でまとめて拍子とする。そしてイーブンを分割してより細かいリズムを作る。そういった突っ込んだ話に繋げていきたいと思います。




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