リズム理論:リズムを理論的に解析する

前回のリズム講義では演奏しながらのタップが大事な事で最後終わりましたね。重ね重ねになりますが演奏時のタップはとにかく大事。例えばこの人


いやどんだけ強くタップするんだお前はw

ドラムを想定して裏の2,4のみをタップするらしいです。早いテンポだとどうしても全てのイーブンを体で意識するのは難しいので裏が良いように個人的に感じます。

それでは表題に入る前に

なぜリズムを解析する必要があるのか

人は自然と、音階に関してはフィーリングではなくスケールに頼りがちですよね。たまに理論自体嫌いな方もおられますが。解析する手法を解説する前に、どのような感覚が凄くフィーリング的で、なおかつ正確なリズム理解から遠ざかりがちかという事を図解しましょう。

以下のノートを繰り返し演奏してみてください。(音は何でも大丈夫、ドラムでも大丈夫)




この最後のノート、このノート。四拍目だ!(四拍目の裏だ…etc)と感じるよりも繰り返される次の一拍目に対する準備音だ!ってなる人いませんか?僕はそうです。大半の人がそう感じるはずです。このフィーリング(このような感覚の事をフィーリングと名付けます)はとても大事な物で以後も大切にして欲しいのですが、そのフィーリングのみ頭において演奏、解析した場合。

1.準備フレーズを一塊で把握しがちである.
2.準備音に対して、次の音に対して突っ込んだフィーリングを感じがちである

この二点が正確なリズムの把握にあたり障害になり得えます。

具体的に言うと1に関しては一塊に感じる作用により上記の3つの譜面に大して、大きな差を感じなくなってきます。全部準備音なので。もし差がどのテンポでもしっかり感じられる人は多分それなりに解析的にリズムを捉えられているのではないでしょうか。

2に関して言うと、これは演奏面だったり、逆にDTMにおいてベタ打ちしてしまって生っぽく聴こえない原因になったりするのですが。演奏していると突っ込み過ぎてしまう、DTMだと突っ込んで認識しているので打ち込みで本当には二番目の譜面でやや突っ込み気味なのが再現したい物なのに3つ目の譜面のように打ち込んでします。そんな事が起こったりします。

リズムをフィーリングに頼らず解析的に把握する。その上で上記のフィーリングを運用することでバンドアレンジだったり、リズム遊びであったり、高度な把握、運用が可能になる訳ですね。

勿論フィーリングによるリズムの補正というのは準備音に属する物以外でも存在はします。

またこの様なリズムパターンはこう聞こえる!感じるという部分をリズム譜面という形で瞬時に変換できるようになると、脳内で鳴っているフレーズの解像度も上がってきます。リズムを解析的に把握するということは、プレイヤーにもクリエイターにも役に立つ技術であることが分かって頂けたでしょうか。より高度な恩恵については後々書いていきます。

リズムを解析する手法


さて、実践編です。
まず第一に、ノートの音荷を無視します。もちろん普段音をどれだけ伸ばすのは(特にベーシストは音の切り際でグルーヴを出しますよね)演奏上大事なのですが、音を切る事だったり、フォルマントの部分に関しては一旦置いといて、殆どドラム譜と同じ感じでフレーズや楽曲を把握していきましょう。さてここで新たな単語の導入を行います。

Subdivision

サブディヴィジョンという概念の導入から始めましょう。サブディヴィジョンとはそのフレーズにおける最小単位となる音価、です。
例えばこのフレーズであればサブディヴィジョンは16分音符と言えます。

これは一見八分に見えますが付点は8分の1.5倍なので16分が追加されていますね。



大体のポップス、ロックの曲は16分で割る事が出来ます。BPMが早いと8分だったり、後は3連系だったり(3連符系列の解析はややこしいのでまた別途解説ます)そもそもスウィングフィールだったり。で、これは案外分かりにくいのでまた別記事で連符の扱いで解説します。ジャズミュージシャンの方は申し訳ない()

実際の解析の手法

  1. 書き換え、取り上げたリズムの一番小さな音荷、つまりサブディヴィジョンを決める。
  2. それの単位を用いて、音の始まりと休符を全て書き下す。
この二つの話の簡単なプロセスです。

それではいくつか例を示していきます。
まず先ほどの譜面をもう一度ご覧に頂くと

さて、疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。なんでこんなに読みにくい状態にすることを解析と呼ぶのか。
まず第一に一つの音符を鳴らしてから次の音符までサブディビジョン何個分の間隔が空いているのかを改めて認識をするという事。その事によってリズムのより正確な把握、音符の位置の把握が可能になります。

ここから発展出来ること

さて皆さまお気づきの方はいるかもしれませんが…、世の中のポップス、ロックの大半はサブディヴィジョン16分で全て書き下せます。そしてそれを、イーブンノートに則って四つ毎に分けていくと、リズムをいくつかのパターンの組み合わせで表現できるということです。

言い換えると、例えば音符と休符が12個で一塊のフレーズを考えた時そのフレーズは様々あります。それを一つのリズムと捉えると新しいリズムと出会う度習得、修練する必要があります。

しかしながら、このような解析手法を用いれば一拍あたり16パターン(2の4乗)のリズムを習得すれば、それを三つ組み合わせる事でほぼ全てのリズムを生成する事が可能になります。
この考え方や具体的なエクササイズはリズムのパターン化と呼称して次回解説します。

またこのようにサブディビジョンで解析する事により、そのフレーズが他のパートのどの音と重なっているのか、だったりピアノであれば右手左手で二種類のリズムを扱うときであったり。あとはギターボーカルをするときだったりとか。特に何かと合わせる必要が無くとも、前回から何度も言っているフットタップの位置にどの音符が存在しているかを把握しているだけで理解度は大きく変わってきます。

またポリリズムも3や5といった簡単な物以外を扱う時、リズム自体をリズムフレーズ(拍子や小説の中での位置をこう定義します)内で自由に動かして扱おうと思った時、一旦サブディビジョンに分けて考える事でよりクリエイティブにリズムを組むことが可能になります。(例えばパート間で違う拍子のフレーズを入れる事など…)

ここの部分はまたおいおい解説していきます。

まとめ

さて、解析的にリズムを把握する一見簡単な解析方法を紹介しました。このプロセスを行う事によってフィーリングに流されずにリズムを把握できるようになります。これがなぜ有効かと言うと、

しかしながら、決してフレーズの持つフィーリングを無視しろと言っている訳ではありません。例えばメインテーマに入る前の16分音符での駆けあがりだったり、シンコペーションの食いだったり、そういう物に対してニュートラルで無機的な視点を一つ持つ事によって、前者の例であればどの程度突っ込んだ形で演奏すればよい感じに煽れるのか、だったり。シンコペーションをどれだけ重く(モタり気味に)弾くか、などのフィーリングの探求は勿論、人が一般的に感じるであろうフィーリングを裏切るような演出も可能になってきます。

この演出というのは、一見複雑すぎて有用性が感じられないかもしれません。しかし変拍子だと思っていた曲が実は5小節で4拍子で終わる!みたいな瞬間に出る脳汁の多さたるや…すまないプログレッシャーとしての血が騒いでしまった。

次回はこのサブディビジョンによって再構築したリズムをパターン化する事で汎用的なリズムの習得方法を、そしてその次はそのリズムを更に無機的な単位として扱う事によってどのような事が可能であるのか、(具体的にはポリリズムについて)書いていきたいと思います。

重たい内容にはなりますが、最後まで読んで頂きありがとうございます。

リズムとは、をもう一度読みたい方はこちら
理解しにくい内容にはなるので、随時訂正等入れて行きたいと思います。

次の実践編はこちら

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