Keyscape~ピアノ音源使いこなしレビューC7やエレピの必須設定を紹介~

Spectrasonics四兄弟のうちの末っ子KEYSCAPEを買いました。
発売当初からずーーーっと気になっていたのですが色々と障壁がありまして購入を渋っていました。内容としては

  • ピアノ弾きであればデフォルト設定では弾けた物では無いので設定の必要あり
  • 音のリアルさ、メカニックノイズの入れ込みが凄いので弾いてる臨場感アリ
  • エレピは含みがあり過ぎてエフェクト処理が必要かも
  • 生ピアノはそのまま混ぜても問題の無い適度な存在感
  • 36の鍵盤楽器が収録されていて感性を刺激される
  • 負荷に関してはそこそこ。Preloadの機能で許されてる

こういった内容の話をしていきたいと思います。発売4年目、鍵盤弾きには是非見て頂きたいレビューです。

生ピアノはC7を収録、音は良いが設定が相当厄介

KRONOSを持っている自分が購入に踏み切ったのですが、KEYSCAPEの音が良いのは発売当時から知っていた訳です。コンサートグランドではなくC7を丁寧に収録したお陰でリバーブに頼らずとも自然で近く、良い鳴りのする、俗っぽく言うとちょっとエロい音がします。

ただし

デフォルトで弾くと異常に気持ち悪い。本当に気持ち悪い。タッチレスポンスが悪いのか何なのか…という事で購入を見送ってきました。

これは鍵盤弾きの多くの方が言っている事です。
あまりちゃんと弾かないよーって方は音だけで買っても大丈夫です。

ですが、なぜあれだけ公式のデモ動画でアーティストが気持ちよさそうに弾いているのでしょうか。これは恐らくその時用意した鍵盤にベストマッチするようなセッティングを作る事が可能であるから、と予想しました。



一先ずSettingを探すと恐らくアップデートが入った事で現在のメジャーな鍵盤であればその鍵盤に合ったベロシティカーブを用意してくれています。



これだけで大分改善します。なのでこれに対応している鍵盤をお持ちの方であればお店でフィールが合わなくても大丈夫かもしれません。但し、正直これでも満足いく物ではありませんでした。KRONOSのベロシティカーブを使おうとも、KRONOSのピアノ音源のようなタッチ感は得られなかったのですから…。

という事でベロシティカーブをガリガリと弄る羽目になります。
ですがこのベロシティカーブのパラメータは非常に丁寧です。3カーブのうちから1つを選ぶ類の音源も多い中で、カーブの頂点をドラッグで設定でき、またダイナミクスの上と下の底上げ、底下げが可能となっています。
Brightめに弾く時の現状セッティング。
右側のバーを少し持ち上げ少しだけ平らになるように設定されている

大まかな設定の方法としては自分が常用するタッチでいちばん気持ち良く鳴るようにカーブの頂点を設定、その後ガシっと弾いた時にガシっとなるように上端を合わせその後微調整といった感じでしょうか。ただしカーブによって音色その物が変わる印象もあるので注意です

またレイテンシーもそこそこ気を使う必要があります。質の良いインターフェイスの20mscレイテンシーは割と耐えますが、このピアノ音源だと少しヌメっとした感触として手に残ります。気持ちよく弾きたいのであれば10msc以下に詰めるのが良さそうです。

恐らくですが、ピアノ音源として生生しぃ部分がある程度残っているので不気味の谷では無いですが普段使ってる音源で気にせず弾けてしまう部分も気になってしまうのでは無いかな…と。詰めれば弾きやすい所まで行きますが0.00~1.00で0.01値を変えるだけで相当変わってしまうので根気が必要です。とりあえずまぁ…良いかなという所まで30分ちょっとはかかりました。多分今後も相当弄ると思われます。

音色自体ですがロックよりもウェットなクラブミュージックだったり、RoomJAZZ系だったりあとはポップスとかでもイケる感じです。クラシックもまぁ…行けない事はないかな…Synchronの方が合ってるだろうけど。

ガチガチしたロックはKORGやROLANDの方が絶対合いますね。ソフトとハードなので比べるのもなんだか、という感じはしますが。

デモで良い音だなぁと感じたら買って良いのでは無いでしょうか。

音の臨場感は圧倒的でどの音も何かに使える

36種類のインストゥルメントが収録、という事で、鍵盤楽器ってそんなに数あるの?w
と感じるかと思います。僕も思いました。
ピアノがC7、エレピはRhodesLACustumとmark1、ウーリッツァ―が二種類、PianetやVintage Viveなど珍しい物も多くあります。恐らく核となるのはエレピなのかなぁという風に思います。


CP70もあったり、フルデジタルのJD800のエレピもあります。正直デジタルエレピこんなに気持ち良い??ってぐらい気持ちよく、太く出てくれます。

侮れないのがToyPianoの類。死ぬほど入ってます。
チェレスタにDulcitone、クラビコード聴いた事無い楽器が沢山ありますね。


何に使うの?って思いますけど、弾いたらこんな風に使ってみようってアイデアが出てきますね。恐らくですがOmnisphereの時のパッチから類推するに、映画音楽をやっている人にも結構向いているというか、心理的効果を出す為に色んな楽器を使う、みたいなスタンスの人にも向いているのかな、とか。

打弦、撥弦の再現度が尋常ではないので非常に生生しく出てきます。楽器から出るノイズをどうやって入れていくかというのがポイントになっているのでしょうか。弾いてて楽しいですね。

エレピの音の良さ、気持ち良さは随一

翻って生ピアノ以外に関してはそんなにベロシティカーブに気をかけなくても大丈夫です。僕が生ピアノに慣れているというのもあるかもしれませんが…


コントロールもSpectrasonics随一分かりやすい様になっています。恐らくこの気持ち良い音の源泉となっているであろう、Mechanical NoiseとDIサウンドの混ぜ具合にすぐにアクセス出来るようになっています。

NI系やLouge Lizardも即蹴飛ばせるようなダイナミクス、音の煌びやかさを持ってますね…。圧倒的。

その分バックで軽く鳴らしたい時などは軽く処理をしてやる必要があるのかなと。スピーカーで鳴らした時は特に顕著ですね。設定側で追い込んでも良いかもしれません。

ウーリツァもしっかりといなたい音出してくれます。あの臭みが出る音源って少ないですよね。

クラビネットだけはもう少しだけエグみがあっても良かったかもしれない…
ただこれは軽い鍵盤で設定するとまた違ってくるのかなと。

読み込みはPreload機能によってストレス無い所まで追い込まれている

新しいインストゥルメントを選択した際、1秒ほどPlease waitと表示されてその後Readyの状態が5秒ちょっと。(内蔵HDDでの速度です)
ですのでそこまでストレスは感じないかなぁと言った所。外付けで2.0接続とかすると大変そうですけど。Omnisphereに比べても読み込みの部分は大分早くなったなぁと。

メモリに関してはしっかり1GB弱ぐらい持って行ってるのかな。ここは要検証(後日別記事か付記致します。)

開発に10年かかった分のポテンシャルは計り知れない

正直な所何度か楽器店さんで触らせて頂いて、数年購入を渋っていたKEYSCAPEですが正直な所追い込めば追い込むほどポテンシャルを発揮してくれるんじゃないかという期待と、そのままでも十分良い音するじゃん!という気持ちの両方があります。

正直な所音の良さ、立体感、存在感では文句なしで、その面から凄くプレイヤーとして刺激されるので、コントロールの部分でズレがあると物凄く違和感に感じてしまっていたんだなと。

正直クラビネットを固い鍵盤で弾いてもそこそこ気持ちよく弾けるもんなのですが、KEYSCAPEだと何かちょっと物足りなく感じてしまします。ただ追い込むと本物の楽器の様に唸りを上げて音を出してくれるので…中々手ごわい音源だなと。

Omnisphereと違って良い所は、鍵盤楽器とシンプルに括っている為コントロールが非常に勘弁で、また洗練されているという所でしょう。正直Omnisphereは細かい所までエディットしようとすると気が遠くなる事が多々ありFalcon辺りにはその部分大分負けているのではと感じることがありますが、KEYSCAPEに関しては必要な物を必要なだけ載せられたUIのように感じます。

奏者さんは是非、ピアノ鍵盤で、出来れば自分の持ってる鍵盤で試奏出来る楽器店さんで1時間ぐらいは座り込んで触ってから購入検討して欲しいかなーと笑

この記事で触ってる事をクリアしておけば正直買った後後悔する事は少ないかなと思います。では最後に一番びっくりした楽器の画像を。




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