モニタースピーカーの置き方:高さや間隔、向き

今回はまだミックスをしたことが無い、若しくはミックスが沼だと思っている方々に向けた記事です。

ミックスは奥が深い…と思ってる方は他の記事を見ていってね笑

今回EPを手掛けるにあたってフルミックスを5曲したですが、勉強は進めていたものの初めてのミックスワークでした。
その中で妥協するべきは妥協をし、詰めるべきは詰め、不毛だと思える時間を過ごさずに済んだのは、tipsでもなんでもなくモニタリング環境にあったと思います。

今回は最低限守りたいモニターの設置方法についてまとめました。

何故モニタリングが大事なのか

モニタリングについて詳しく書くのは始めてなのでここから。

自分で何をしているか分からない状態で、ミックスしようとするのが間違いなく時間を無駄にする行為です。

沼る方はこの傾向があるのでは無いでしょうか

分かりやすく言うと、音がどこにいるのか、何が邪魔だと感じるのか、この処理でどう音が変化するのか。ここら辺を分かりながら作業をしていくと、理想的なサウンドにはならなくとも最低限及第点なミックスは出来る…のかなぁと。

今回はニアフィールドモニタースピーカーの調整の話をしていくのですが、どのような点に気を付ければ良いのか、どうしてその点に気を付けないといけないのか、気を付けてないとどのような事になるのか…あたりを話としてまとめておきたいなと思います。

ヘッドホンモニタリングに関してはまた別記事で。

ニアフィールドモニターの設置の話


具体的な話をする前に1つ。中学校の科学の話です。音波の話って少しだけやりませんでしたか?波同士が強め合う位置と、弱めあう位置とあって…位相が云々っていう。基本的にはあの話なんです。

どんなスピーカーを置いても、それらを正確に配置する事が良い再生環境を手に入れる為には必須です。特定の周波数に置いて音波の弱めあいが発生してしまうと、本来スピーカーデザイナーが想定した音とは違った周波数特性になってしまいます。これは良くない。

基本の基本

基本は自分とスピーカー二つが正三角形を作ること。リスニングポイントに対してスピーカーを置いた方が理想的なセッティングになるのですが、日本の住宅事情ではスピーカーの位置やデスクの兼ね合いが大きな制約になるので、大体の位置を決めましょう。

正三角形はとりあえず大体にして、座る位置を決めて…さぁ始めましょう。

スピーカーの方向調整 水平方向


スピーカーの周波数特性の測定は、スピーカーに対して垂直の軸で測られます。
もし軸から外れて聴くなら、デザイナーが聞かせようとしている様には聞こえません。

高い周波数は低い周波数よりも指向性が強いので、ハイエンドに関しては大きく影響を受けます。

まずは何よりも体感してみるのが大事です。お気に入りのCDをかけて、自分の部屋を動き回ってみましょう。聴こえる音の変化に気づけるでしょうか。

高い帯域ほど物体によって簡単に遮られてしますので、必ずスピーカーのドライバーはリスニングポイントで必ず見えるようにしておきましょう。

スピーカーの方向調整 垂直方法

スピーカーの設置調整は良く向きだけが取りざたされますが、もっと大事なのは垂直方向…縦方向ですね。

一般的なモニターはドライバーが二つ(2way)になっているかと思います。スピーカー内部にはクロスオーバーと呼ばれる回路かDSPが内蔵されていて、スピーカーに入力された信号を周波数帯によって別々のドライバーに分けています。

理想的にはクロスオーバーは違うドライバー同士で同じ音が出ることは無いようにしてくれているはずですが、現実的にはそうはいきません。実際にはいくらかオーバーラップが起きてしまいます。

もしそれぞれのドライバーに対してリスニングポジションからの距離が同じで無いならば、先ほどいった並の打ち消しが起こってしまいます。

しかもクロスオーバー周波数は一般的に1khz前後にあるので、最も大事なミドルの情報が欠けてしまう事になります。その為縦方向の調整は非常に大事になってきます。

また先ほども述べたように高周波の指向性を考えると、高域は真っすぐ飛んでくると考えるのが良いでしょう。真っすぐ飛ぶならばその前にいる必要があります。

なのでツイーターが耳の位置にくるように設置するのがまず最初の仕事です。

(これの上の方がツイーターです)

ステレオモニタリングの調整

スピーカーは周波数領域の情報だけではなく、ミックスのステレオイメージ、つまりヨコの広がりの情報も提供してくれます。これを効果的に出力させるには、リスニングポジションとそれぞれのスピーカーの距離を等しくする必要があります。

これは人間の本能によるものですね、音がやってくる方向を察知できるという物です。

1つやりがちな失敗としてはスピーカーを遠くにやり過ぎてしまう(間をあけすぎてしまう)事。これはステレオイメージのセンターを不安定にしていまいます。

様々な重要な楽器がセンターに置かれる事を考えると、大事なのはそこからの距離。

そう考えるとまだ狭いほうがマシとも言えます。

壁から離す事

壁からスピーカーを離す事…これはまず最初にやれと言われる事です。多くの安価なスピーカーはバスレフ式といって、ドライバーの能力以上の低音再生能力を出す為に背面に空気孔を設けています。

これが壁に近すぎると、偽物の低音がどんどん上がってしまう…という話なんですけど。

メーカーによっては中途半端に離すぐらいならベタ付けしろ、と言ってる所もあってどれが一番良いのか、というのは僕は分かりません。

低音は5cmやそこらの吸音材は貫通するので普通に返ってきますしね…

ただ一般的なセオリーとしてはなるべく壁から話すという事が鉄則です。

これに関しては別の利点もあって、スピーカーの真ん中におくディスプレイが射線上に入りにくくなるという事もあります。

まとめ

本当にミリ単位の調整をして…モニター環境は作りますが、ただ聴く時の姿勢はミリ単位では制御出来ないので、できるだけスウィートスポット…一番良く聴こえる範囲を増やす事が大事です。

一旦ゴールとして置いておきたいのが、センターの線が見える事ですね。
バスドラム、スネア、ボーカル、これがピシッと揃っているのが分かるようになると、他の色んなモニターツールに対してもしっかり判断の基準が置けるようになっていきます。

そして何より、モニターは設置によってこれだけ変わるんだという事を実感する事。
これも大事です。

ミックスに悩まれる方は今一度モニター環境を見直しては如何でしょうか。

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