Jacob collier:稀代の天才の頭脳に迫る pt2

お待たせしましたJacob collier探究後編です。
Pt1を読んでいない方は是非こちらから。
Pt2は表現者としての心構えの話が多いので音楽関係では無い方はこちらから読んで頂いても構いません。

前回の記事でも申し上げた通りJacob collierとはこういうやつでございまして…

あっ君ライブでもそんな事やれちゃうのね…。どこまで仕込みなのか分析してみたい感じはありますね。
それでは早速本編へ。

Critics and music education

自分自身について発見する事は大事。時に教育は非建設的な行程になりかねない。なぜなら、それは何かに対して疑問を持たずに信じてしまうからで、それは危険で特に若い場合特に危ない。自分が学んだ全てに疑問を持とう。それは教育を排除するという意味ではなく、 自分自身の批評を適用することが大事。これを世界に対して考える事にも適応することを提案する。
教育だったり理論の勉強についての姿勢についてですね。Educationと書いてあるので教育と書きましたが、本を読んでの勉強にも通じる話なのかな。これを音楽だけではなく色んな物に対してそのような眼差しで相対するべきだと話をしています。

 僕のアレンジはとても僕にとってパーソナルな物。 誰も同じものを作れないだろう。なぜならみんなは僕と同じ音楽を聴いてきた訳ではないし、同じ感覚や同じ体験をしてきた訳ではないし、僕が好きなコードが同じように好きな訳ではない。
ここはオリジナリティに対して悩みを持つミュージシャンに特に刺さるのでは無いでしょうか。そもそも人はそれぞれ別々の経験をして育ってきているから、同じインプットに対しても違う反応が見られるはず何ですよね。だからこそ過度に自分のオリジナリティの無さを嘆いたりするのでは無く、自分は何が好きで何が嫌いでっていう整理をちゃんとしよう。そしてそれを持つ為に世の全てに疑問の眼差しを向ける事が有用だ、という事でしょうか。

Rhythms

リズムについて、全ての物でリズムをとるようにしている、テーブルやポット、ドラム、もし見つけられるなら他の人達ででも。全て。
リズムというとドラムやその他の楽器を連想しがちですが、ハンドクラップだったり、それこそお椀をお箸で鳴らしたり??そういう事の大事さを説いてます。いやでもお前グラミー賞のトロフィー叩くのはどうなの???笑
まぁ彼の物ですから何しようが良いですけどね。制作中にアコギがカホンに偶然ぶつかったのを、Sounds Greatと言って録音しだしたりしてましたね。
いつもリズムをクロスオーバーさせることを楽しんでいる、例えば4と7を同時に違う手で、5と8,3と4 4と5…
リズムはハーモニーとは違う種類の物の緊張と解放であるが、この2つは共通するものが沢山ある。
洗練された音楽で大事なのはリズムの複層化である、という自説を私は持っている訳ですがそれの一端になり得るお話ですね。単純に言うとポリリズムを日常的に用いて慣れてるよ、という事を話しています。 僕の所有しているリズム教本でも二つのリズムを操ること、そしてそのことによってサブディビジョン(最小単位の音符)を強く意識出来るのでリズム的に強くなる、といった旨の記述がありました。彼の場合創作面で、という話になるのでしょうが。

Jacob's listening

今では手に入れられる全ての音楽を聞いて、カテゴリーに押し込めるようなことはしない。それは何か限界を決めてしまうようなものだ。
僕は全ての物を聴こうと思っている。私にとって感情に触れてくるほど素晴らしいミュージシャンはとても深いサウンドに対する理解を彼らの楽器に乗せていて、それは君のイマジネーションを引き出したり、感情を持ち上げてくれたりする 。
俺はジャズなんか聞かねぇんだ、とか言うなよって話ですね。同じような事をCory HenryもJTNC内で語っていて、音楽的に極致に至ったミュージシャンというのはどんなジャンルであったとしても僕の心を揺さぶるんだという事を言っています。 

Advice

1.


自分の好きな物を作り、練習する。自分が引っ張られるもの、どんなジャンルでも、なぜfeel goodしてくれるかや、それについて理解することを追及した方が良い。君が何を好きで、どの生活の部分でも、音楽だけに限らず。 もし自分をinspireしてくれる物を見つけたら、なぜそれがそう働くのか理解することを努力した方が良い、そしてそこに自分の生活やアートに適応できるな何かが無いか探す。
Toolbox(pt1参照)の話の延長ですね。自分は何が好きで、それのどんな部分を心地よいと感じて、それが何故なのか。それを音楽だけではなくて生活の色んな部分に目を向けようと言っています。おそらく彼の根幹にある思想ですね。

2.

長い間1つのアイデアに拘る事に恐れてはいけない、それを本当に吸収するために、そして全ての曲がり角を発見するために。
彼の理論がとても単純で、なおかつ肌身に触るようなものであるのはこういう部分でしょうね。 この動画では一つのコンセプトについて5つのレベルで考える事をレクチャーしています。

3.

全てのキーで練習する。それぞれのキーは違った響きとキャラクターを持つ。そしてそれら全てを知ることは大事。
コード理論を学習するとCとGのP5とDとAのP5を同一としてしまったりしますが、そもそも音違うから違う響きになるよねって話ですよね。理論に対して疑問を常に持つという部分が表れていますね。絶対音感が強めな僕個人としては割と同感な内容ですね。12keyで練習する時は是非半音ずつ上げていくのではなく5度圏を使用しましょう。

4.

他に僕が発見した事は、open earとactive mindで音楽を聴く事は自分の楽器でひたすら格闘するよりも有用になり得る。それは君の心に休息や、経験的なレベルで音楽を吸収する機会を与える、そしてこれはどんな物が自分の論理的フレームワークに適用出来ると感じられるか、理解出来る仕組みを組み立てる事を助ける。
諦めてフレームワークという原語を使いました。自分の心が動く根本的な仕組みを知る、という言葉に1番同様還元出来るように感じます。リラックスした状態で音楽を聴くという事は年を取るほど大事な事で、例えば中学生の時には何も考えずに音楽を聞いていたのに大学生になると、コピーしたいものを分析しながらひたすら聞いたり…そんな事がありますよね。僕もこれは実践しているポイントで、スピーカーに対しての座り方だったり、そもそもオーディオセットを変える事だったり、あとは父親とディスカッションしながらCDを聴く事でOpen earで聴く事が出来ているかなぁ…と。環境で切り替える事は案外大事かもしれないです。

5. 

恐れないこと。これが君の出来るベストな事だ。自分自身で居られるようにしてあげよう。どんな風に感じたり、何と共にクリエイトしたり…それが何であってもそれは君である。
上記のようなフレームワークを感じ取るためには自分自身に正直であることがベストな事だという事。多分。

6. 

 コンサートに行こう、出来るだけ多くの音楽を聞こう、多くのミュージシャンに会ってなるべく多くの人と演奏しよう。
自分が割と出来ていないこと。思いもよらない出会いがありますね。この後の文がとても大事な事を言っています、
そしてそれをしている間にテクニック対エモーションを発見する。私はいつも音楽は感覚に関するものだと感じている。それをテクニックの習得や、理論的理解より先にある物だ。
君がコミュニケーションをとれるハーモニー(やリズム)の緊張と解決はとてもスリリングな物だ。私はとても沢山の日々をハーモニーやリズムのサウンド、そしてそれらお互いの効果を追求することを、技術を成熟させることより優先している。君が探求するばするほど、沢山聴けるようになるだろう。そしてその結果テクニシャンとしても向上したり、君の手が楽器上で使える新しい部分を見つける。それはつまり、テクニックの基礎を作ることに信じられないほど貢献する。なぜなら他のどのような方法よりもそれが上手く機能するからだ。 
君が弾けるようになればなるほど、もっと聴くことが出きるようになる。多くの若手ミュージシャンが居て、技術的に素晴らしい人はいるのだけど、音楽と感情のつながりが欠けている人がいる。私にとって後者はいつも重要な事で、私はそれはユニバーサルな物だと思う。
要約すると、耳を鍛える事によって技術を鍛える根本的な素晴らしい努力になるから、耳を鍛えるために楽器を使って響きを感じ取る行為を繰り返す事がとっても大事だよ。という話ですね。

彼の話の本筋からは多少それてしまいますが、楽器やコードの素晴らしい響きを感じるためにはそもそもしっかりとしたタッチであったり押弦が必要になってきますから、必然的に技術が身についてくる、というのもあるかもしれません。

耳を先に鍛えるというのは本当にその通りで、クラシックピアノを学んでいた私は自然とその姿勢が身についていて、とても恩師に感謝しています。勿論ポピュラーミュージックならではの耳のフォーカスの仕方という物はありますけどね。

ハーモニー同様リズムのシンコペーションだったりポリリズムの良さ、という物を感じ取るには必然的にそれを聞かせられる技術が必要にはなってくるので、どちらか一方で成り立つ物ではありません。ですが、1つの楽器を極めた人間が多数の楽器を操れる事の説明として、一度一つの楽器で耳を鍛えに鍛えているから、という事があるように思います。

耳を鍛える大事さ。そしてその方法。少しでも伝わったでしょうか。
君の音楽に対しての感情に関するフレームワークはとても個人的なもので、君がリスナーであろうがコンポーザーやインプロバイザー(即興者)であろうが、それは人生を通して探究出来るものだと思う。 君がシンプルにそういう意味で豊かになればなるほど、沢山の事が聴けて、沢山の事が学べるようになる。

Practice routine

私は自分の練習ルーティンに厳格になった事はない。ある時は数週間楽器を弾かないこともあるし、その時急にインスピレーションを感じたら一日中弾いていたりってことが数日続いたりもする。僕の生活はジャズピアノをRoyal Academy of musicで学ぶ事で占められていて、あとユニバーサル(恐らくレーベルの事)と共にアルバムを出すことに向かっている。そこには凄く興奮する事と感謝する事がある。僕は出来る時であればいつでも練習するようにしている、なぜならそれは僕にとてはいつもやりたい事であって、 義務のようにやるものではないから…これは嘘だよ!笑
最近一日にバッハのコーラル(讃美歌)を一曲演奏するようにしていて、これらはとてもグロリアスでVoice leadingがとても素晴らしいんだ。これはとても譜面を見る練習に良いんだ、僕は譜面を読むことが得意ではないからね。あとバップのlicksを聞いて12keyでplayすることをしているよ。
嘘なんかーい。でもそもそも練習といものはやりたい事があって、それを習得するための時間、と考えると厳格になる必要があるのか…と言われると確かにそうかもと思いますね。一般的に鍵盤奏者は練習を本当に毎日欠かさずやる印象があります。 

Influences and recommendations

Stevie Wonder --> In the key of life
僕も大好きですね。
Sting --> Ten Summoner's Tales

こんな事もやってんですねぇSting。僕の勉強不足ですね。ちょっとStingを掘ってみたくなりました。まぁシンクロニシティとかやってたんで音楽的な深度という面では良そう出来た事かもしてませんが。

Take 6 --> First Album
ゴスペル系になるのかな。知らないなぁって思って開いたら聞いた事ありました

For harmony --> Keith Jarrett and Take 6
キースジャレットを聞けと。Take6っていうのは恐らくハモリの部分でといった所でしょうか。
For Stories --> Bob Dylan
みんな大好きボブディラン
For rhythm --> African Music
これ何聞いたらいいんだろう。またリサーチしましょう。
Favourite Jazz Pianist
キースジャレットのFacing youは自分の価値観を大きく変えた
割と分かりやすい頃のキースジャレットですね。僕もわりかし好きなアルバム、というかこの頃のしか聞いてないです。なんでも聞くべしですね笑
References
[1] Brighton Jazz School
[2] Free Jazz Lessons

まとめ

いやー濃密でしたね。本当にまとめてしまうと、自分の好きな物、嫌いな物をまとめる事。それらが何故好きなのか、嫌いなのか、どのように影響するのか、そしてその根幹のフレームワークの同定がとても大事。
そして技術的に上手くなる為には、好きな響きだったりリズムの追及、追及する上で耳が鍛えられて結果的に技術的にも向上するよ、と。そういった所でしょうか。
耳が良くないとどこをどう改善したら良いかも分かりませんしね。彼的には、こういう響きを出したい、こういう表現をしたいという思いが先だって楽器の練習に繋がっているのかもしれません。結果的にそれはモチベーションの維持に繋がっているのかも…。

拙い英訳でしたが沢山の事が学べる濃密なMaster Classだったのでは無いでしょうか。それなりの英語力があれば内容は分かるはずなので原文での一読をお勧めします。
それでは最後はこの動画と共に終わりましょう。僕の理論に対する理解が追い付けばpt3でガッツリ彼のリディクロベースの理論の話をやる、かも笑


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